題名からしてあまり期待していなかったのだけど、意外にも爽やかな読後感で、前向きな気持ちになる小説?でした。
また、著者の「本が好き」という気持ちがすごく伝わってきて、その感じが椎名誠や目黒考二らの本の雑誌周辺の雰囲気と似ているようにも感じます。
文章もしっかりしていて、くだらないブログばかり読んでいないで、もっと本を読みたいと思わせてくれる本でした。
あと、「人との出会い」なんていうと胡散臭いけれど、それが生きていくには大切で、最近の自分自身の周囲の変化に照らし合わせていろいろと考えてみたりしました。
不安でも自分を飾らないでコミュニケーションを取ってみたら意外と仲良くなれたり、何かの掛け違いで疎遠になったり。
東京で働いている時や高知の自宅で働いている間は、なかなかプライベートで遊びに行けるような友人は増えなかったのですが、最近ちょっとしたきっかけで交友関係が広くなってきて、高知での生活が楽しくなってきました。
移住先の食べ物が美味いとか自然がいっぱいとか、そんなことは移住を楽しむ僅かな要素にしかならなくて、結局は仲の良い人が出来るかどうかということが、移住後の満足度に関わってきているのだと思います。
貴重な移住先の友人を大切に、本も読んで、この著者のようにどんどん新しいことにもチャレンジしていきたいですね。