これだけインターネットが普及して、本を読む人も減ったのだから図書館なんていらないという図書館不要論というのが最近はあるようだ。
図書館が無くなると、文化的水準が下がり、ポル・ポト政権下のカンボジアのようになかなり危険なイメージなのだが、僕が悲観的過ぎるのだろうか。
また図書館があるせいで、本を借りてしまうから本が売れないのでは?という意見も見られるが、僕としては図書館にはもっと頑張ってほしいと思っている。
しかし、最近は図書館のちからの入れ方が妙な方向になってきているのが気になっている。
例えば高知県でいえば、最近出来た高知市のオーテピア高知図書館や梼原町の雲の上の図書館だ。
これらの図書館は建物がものすごく立派で、オーテピア高知図書館は総事業費になんと149億円もかけている。
格好良い建物は素晴らしいと思うし、それはそれでいいのだけれど、図書館の本来の機能は本を所蔵し無償で貸し出すことで、格好良く見せることでは無いと思うのだ。
実際、オーテピア高知図書館の蔵書はイマイチで、せっかく所蔵していても倉庫に入っているものばかりで、気軽に手に取りやすい状態に無いので、本との偶然の出会いが起こり難いのが残念。これには学校の先生方からも不満が出ている。
せっかくリニューアルオープンしたのだから図書館の本来の目的である本の追加購入や蔵書の陳列方法についても見直した方がよかったのではないだろうか。
それと、まだオーテピア高知図書館にはたくさんの本があるが、それ以外の市営の図書館はかなりショボい。もう少し予算をそちらに回すことはできなかったのか。
とくに地方は大きな本屋さんも無く、知識が限定的になりがちだ。少しでいいので県の地方図書館にも本の購入費を増やしてあげてほしいものだ。