野見湾でメジカの新子釣り

須崎の野見湾にメジカ釣りに行ってきました。

関東の人にはメジカといってもわからないかもしれませんが、メジカとはマルソウダのことです。

高知県以外ではマルソウダが釣れても喜ぶ人はあまりいないと思います。

カツオとしては小型で、血合いが多いので食あたりすることもあり、関東などでは釣れても持って帰る人はほとんどいません。

ところが高知県ではメジカは高級魚です。高いときは25センチくらいで一匹400〜500円もするときがあります。

8月〜9月頃になると、メジカの新子(シンコ)といわれる小さなマルソウダを専門に釣る漁船や釣船が出ます。

釣り上げたメジカは刺し身にして食べるのですが、足が早いので、釣り上げたらすぐに首を折って締めて水氷に入れます。

食べるときには血合を除いて刺し身にして、ブシュカンといわれるカボスのような柑橘類をたっぷり絞って醤油をかけて食べます。ブシュカンは絞って果汁をかけるだけではなくて、皮をおろし金で摺りおろして加えるとさらに強烈な香りがして美味いです。

メジカは本当に足が早いので、昔は船の上だけで食べられていたという噂があるくらいですから、高知以外で食べることはまず無いでしょう。

土佐久礼の大正市場でメジカの新子を食べることが出来ますが、自分で釣って当日食べたものより、少し身が柔らかい気がします。船の上で食べるメジカはもちもちの食感で、家に持ち帰って当日食べてももちもちの食感はキープ出来ますが、外で食べると柔らかいのは保存状態のせいなのでしょうか。

メジカ釣りで高知の釣仲間に言われたのは、「とにかく魚を冷やすこと」「魚に極力触らないこと」

市場で出回っているのは人の手に触れる機会が多いのかもしれません。

これだけ冷蔵技術が進歩してもメジカの鮮度をキープするのは難しいようで、メジカの新子は高知市内でもほとんど出回ることはありません。

もし高知に来て新鮮なメジカの新子を食べるなら須崎や土佐久礼まで行くしかないです。それでも当日天候不順で漁に出れなければ食べることは出来ないので、その点はあしからず。

まあ、自分で釣ってすぐに食べるのが一番いいのですが…